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  大腸カプセル内視鏡

 

 

 

 

 

 

 

 大腸カプセル内視鏡の意義 

 

 現在日本では、大腸がんは数あるがんの中でも女性で1位、男性で3位の死因となっております。

 しかしながら日本の大腸がん検診の受診率は依然として低いままなのが現状です。

 2014年より新たに大腸カプセル内視鏡検査が保険適応となり、当院ではいち早く導入しております。

 以下の特徴を踏まえ、病変の早期発見を目指し、今後は大腸精密検査のオプションとしてさらに普及していくことが予想されます。

 

 大腸カプセル内視鏡の特長・デメリット 
 
  1. 飲み込むだけの検査なので従来の方法より簡便で苦痛が少ない

  2. 検査中の腸管への傷害(穴が開いたり傷がついたりする)リスクがほとんどない

  3. 羞恥心などの精神的負担も少ない

  4. 鎮静剤や放射線被ばくを使用せずに検査できる

 

  • カプセル内視鏡では病変の治療ができない

  • 費用が高額(3割負担で約3万円)

  • 下剤を飲んで頂く量が多い 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 当科におけるカプセル内視鏡への取り組み 

 

当院ではこれまでも多くの患者様に小腸カプセル内視鏡検査を行い、診断と治療に役立てて参りました。

実施件数は年間80−90件と神奈川県で最も多く、学会指定の指導医・認定医が読影しております。

また、カプセル内視鏡について多くの論文報告も発表しており当分野において国をリードする実績を残しております。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2014年JDDWランチョンセミナーにて当科遠藤医師による大腸カプセル内視鏡の講演

 

 

 大腸カプセル内視鏡検査の概要 

 

 検査の対象 

大腸内視鏡検査の対象となる方は以下の通りです

● 便潜血検査(大腸がん検診)で陽性(要精密検査)となった方

● 血便・便秘・下痢・腹痛など大腸がんの可能性を疑わせる症状のある方

● がんに罹ったことのある方

● 痔のある方

● 血縁者が大腸がんに罹ったことのある方、がん家系の方

 

そのうち以下を満たす方が大腸カプセル内視鏡の保険適応となります。

① 以前、従来の大腸ファイバースコピーで大腸全体の観察ができなかった方

② 腹部の手術歴による癒着や器質的異常により従来の大腸ファイバースコピーが困難と予想される方

 

適応に関しましては当院医師が最終的に判断致します。是非御相談下さい。

 

 検査の流れ 

1) 前日朝より検査食を食べて頂きます、夕食は夜9時までに済ませて下さい

2) 前日夜下剤を飲んで頂きます

3) 当日朝、腸管洗浄液を飲んで頂きます

4) 腸がきれいになりましたら検査機器を装着してカプセル内視鏡を飲んで頂きます

5) 追加の腸管洗浄液を飲んで頂きます

6) カプセル内視鏡の排出が確認できましたら検査終了です

 

下剤や腸管洗浄液に関しましては患者様個々の腸の洗浄具合やカプセルの進み具合に応じて適宜増減致します。

検査時間は4-10時間程度となります。

飲んで頂く下剤と腸管洗浄液の量が多いため、外来での検査が不安な方、特に初めて行う方は入院での検査も承っております。

 

 検査終了後 

当院ではこれまでの豊富なカプセル内視鏡症例を基に十分な経験を積んだ医師が診断を行います。

すでに、治療に直結したような大腸早期癌の症例もございます。      

 

 

   

 

 

 

 

            

 

カプセル内視鏡画像               大腸ファイバースコピー画像                 内視鏡治療後

 

 

 受診までの流れ 

① 上記検査の対象に該当する可能性がありましたら、かかりつけの医療機関に御相談下さい。

② 「横浜市立大学附属病院 肝胆膵消化器病学」宛の紹介状をもらって下さい

③ 当院の「カプセル内視鏡専門外来」を受診して下さい

④ 外来にてカプセル内視鏡の検査日程を予約し、検査の詳しい御説明と同意書・問診票のお渡しを行います

   (入院で検査を行う場合は後日御電話で日程の御連絡となります)

⑤ 検査当日に同意書・問診票をお持ちの上で来院頂き、実施致します

   (入院で行う場合は検査前日の入院となります)

⑥ 後日外来ないしは紹介元の医療機関にて検査結果を御報告致します

⑦ 必要に応じて紹介元の医療機関ないしは治療困難例に関しましては当院で治療を行います

 

カプセル内視鏡で大腸を検査することにより、従来と比較し苦痛の少ない診断が期待できます。

検査をしっかり受けて大腸癌の早期発見を目指しましょう。

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